中国語を学習する前に


1、中国ってどんな国?

中国は日本の約26倍の面積を有する、世界で3番目に広い国です。
南北の距離は約5,500km、北には鶴が棲息し、南は象が棲むように、一つの国とは思えないほどの寒暖差があります。
そして東西には約4時間もの時差があります。
東の上海から西の新疆ウイグル自治区までは、バスや電車を使って移動したとすると1週間を要します。
中国という空間の中では、日本よりも、もっとゆったりとした時間の流れがあり、それに合わせた人との付き合い方や生活あるようです。
中国といえば、アジア系民族の国と思ってしまいがちですが、必ずしもそうではありません。
その広い国土の中に、日本の10倍強の人たちが暮らしており、56もの民族が存在する多民族国家なのです。
全体の90%以上を占める漢民族をはじめ、蒙古族、チベット族など、多くの少数民族が存在しています。
固有の言語や生活習慣、信仰等を持っている民族もあります。
ですから、私たちが普段何気なく使っている「中国」「中国人」という概念は、実際には大変広い範囲のものだと言えるでしょう。

2、中国語ってどんな言葉?

中国語とは、中華人民共和国、台湾、世界のチャイナタウン等で使われている言葉です。
地域によって方言の差が激しいことで有名な中国語ですが、ここでは中国国内、台湾、世界の華僑社会でほぼ通じる標準語を勉強していきます。
中国語で使われている文字は、言わずと知れた「漢字」ですが、ひと口に「漢字」と言っても大きく分けて3種類あります。
日本で使われている日本の「常用漢字」、主に中華人民共和国で使われている「簡体字」、台湾や香港で使われている「繁体字」です。

※例を例えすると、
  常用漢字「図」
  簡体字「
  繁体字「圖」
ここでは中華人民共和国で使われている簡体字を勉強していきます。

3、中国人ってどんな人?

一国の国民を、大さっぱに「どんな人か?」と語るのは容易ではないのですが、いくつの傾向はあります。

☆個人的な結びつきを重視する
 中国人は、個人的なネットワークを非常に大切にします。日本では所属する団体が先で、個人個人がその次にくる傾向が強いですが、中国では個人が何よりも先に立ちます。
ビジネスでも、「○○○という会社」ではなく、「●●●さんのところ」という表現がよく使われています。

☆何といっても、人脈がモノをいう
 「△△△の世界では、この人」といった評判は、自然に広まっていくもの。そして、その世界の実力者を通してのコネが役立つことが多いです。
その世界で名を知られている実力者には存在感や社会的信用があり、その人の紹介で事がうまく運ぶこともあります。また、仕事以外の付き合いの場で商談が進む場合も数多くあります。
仲良くなりさえすればいいというのではありませんが、真面目さだけでなく、ゆとりを持った付き合いを心得ておく必要もあるのです。 

☆「本音で語る人」が好かれる
 一方、中国で好かれるタイプといえば、「隠し事をせず本音を語る人」でしょう。
知らないことや決定権のないことに対しても態度をはっきりとさせ、妥協点を見つけていく工夫をする人が、信頼関係を生み出すことができます。

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